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デンマーク農業理事会 日本事務所

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2016年新年寄稿

共に変化を乗り越えてゆく年に


新年おめでとうございます。豚肉、チーズをはじめとするデンマーク産農産物に対しまして今年も引き続きご支援ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

昨年秋、長く議論されてきたTPPアジア太平洋地域12カ国の大枠がまとまり、豚肉関連の通商関税についても6年先、10年先の関税制度が具体的に明示されました。アジア太平洋地域の貿易主要国による大枠合意は、EUと日本のEPAとしての交渉をも加速させることは言うまでもありません。こうした各国各域間の貿易関税交渉はその経過の逐一が一般に刻々報道されるわけではありませんが、当事国間のやりとりそのものは常時継続的に行われますので、現在はTPPの合意を受けてEPAの交渉進捗が強く促されているといった状況でありましょう。11月日本の新聞各紙に‘EPA年内の大枠合意見送り’といった報道があったことからも、却ってEU(28カ国)とのEPA大枠合意がそれほど遠いことではないところまで来ていることが示唆されます。TPPが大枠のまとまりを見せた今、EPAにおいては(TPPと大きく異なるような)複雑かつ仔細で輻輳的な課題はむしろそれほど多くないとみることもできます。今年2016年は、TPPにおける米国の議会承認プロセスと、EPAにおける‘大枠’合意へと達するに要する時間が注目されます。いずれにしてもGATT以来連綿と継続されてきた自由貿易への道筋は、今回のTPP/EPAにおいてひとつの到達点を迎えると言えると思います。その中で私たちの業界も大きな変化の時代を迎えることは言うまでもありません。とりわけ食肉調製品の関税撤廃が実施されることが既定スケジュールとなることは、我々ハムソーセージ業界にとり非常に大きな変化を促すことは必至です。原料、生産から販売まで、関係する各企業各業務部門としてどのような対応を執ってゆくのか、まずはこの大きな変化への対応が求められてゆくことになります。今年はそうした変化に向かう第一歩に向かう年であるとも言えます。

 さらに 税制の変化に対する対応があります。今般の税制大綱に明示された2017年春の消費税率引き上げと、それに伴う食品分野における軽減税率品目等が私たちの業界にとって分野ごとに大きな変化を惹起することが予想されます。特にフードサービス産業にとっては消費者の消費生活ビヘイビアに加え人口動態そのものの変化も相俟って、これまでとは抜本的に違った事業展開が促されることになるかもしれません。

 こうした制度的な変化に加え、日本社会の高齢化と人口動態の変化によってもたらされる市場の変化、世界の気候環境の変動による食料生産と需給構造の変化、難民、テロなど安全保障環境の変化、所謂市場経済の行き詰まりと中国経済変動の帰趨、発展途上国における食料の生産と需要拡大や貧困、私たちのこれまでの経済理論や経験則だけでは対応することが困難な変化や課題が顕在化してくることでありましょう。

 TPPに示された6年、または10年という時間も長いようですが指呼の間のことでもあります。私たち産地国としても日本国内の関連する業界とこれまで以上にいっそう緊密な関係を築きつつ、こうした変化の時代にあっても共に迫り来る課題を凌ぎ、相互の安定した事業運営につながるよう努めてまいりたいと存じます。業界各位の皆様には今年も引き続きご指導ご鞭撻をいただきますようお願い申し上げます。

                              デンマーク農業理事会 駐日代表 小野澤 鐵彦

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