デンマークの酪農産業
デンマーク酪農産業の歴史は数百年の昔にその源をさかのぼることもできますが、高い生産性の効率の高い酪農生産についても多年の伝統をもっています。事実デンマークに於ける酪農環境は理想的といえるでしょう。
春から夏にかけての豊かな降雨量と温暖な気候、そして豊かな地味は、乳牛にとって理想的な環境要因となっています。
効率と経験、そしてデンマーク農民の熟達した技術が、チーズとバターの輸出に関しては世界の五指に入る輸出大国たらしめたのです。高品質でヘルシーな製品を生産すること、これが常に目標とされてきました。品質の安定を確実にするため、すべての酪農製品は厳しい基準に基づいた政府の監督下におかれています。
デンマーク酪農産業は、市場となる世界のいかなる国の要求にも対応できる新しいタイプの製品を生産できる技術力をもっているといって良いでしょう。だからこそデンマークは”ヨーロッパの酪農王国”と呼ばれるにふさわしいといえるのです。
デンマークチーズのできるまで
デンマークチーズの種類
デンマークでは多種多様なチーズが作られていますが、代表的なものをご紹介します
カビ系チーズ
青カビ ダナブルー
デンマーク産のブルーチーズです。やわらかい風味ですが、ややピリッとした味わいがあります。
白カビ デニッシュ・カマンベール
デンマーク産のカマンベールチーズです。マイルドでマッシュルームのような風味と芳香を有します。
半硬質系チーズ
ダンボー
デンマーク国内で最も人気のあるチーズです。バターのようなマイルドでコクのある風味が特徴です。
マリボー
デンマークのロラン島にあるマリボーという街の名前からつけられました。やや酸味があり豊かな風味があります。
サムソー
デンマークのサムソー島で作られることから名付けられたチーズ。くるみのような優しい風味とほのかな甘みがあります。加熱するとなめらかに溶け、ピザなどにおすすめです。
非熟成系チーズ
デニッシュモッツァレラ
非常にマイルドで芳香があります。熱するととろけて独特の糸引きを楽しめます。
デニッシュクリーム
やさしい乳味感とまろやかな塩味がある口当たりなめらかなチーズ。
デニッシュフェタ
トルコやギリシャを中心にヨーロッパ諸国でよく食べられているチーズ。ボロボロとした木綿豆腐のような組織で、芳香があり塩気が強いことが特徴です。
デンマークのチーズ消費量
デンマークは一人当たりのチーズ消費量が多い国の一つで、年間で約27Kgとなっています。日本は一人当たり約3kg程度ですので、8倍程度の違いがあります。
世界各国の1人あたりチーズ年間消費量(2021年度)
フランス(27.6kg)
デンマーク(26.7kg)
キプロス(26.3kg)
フィンランド(25.8kg)
エストニア(25.6kg)
ドイツ(25.2kg)
オランダ(24.7kg)
リトアニア(23.9kg)
スイス(23.4kg)
アイスランド(23.3kg)
日本(2.8kg)
資料:JIDF世界酪農情況2022より
デンマークチーズ